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教員Aその23

 試験当日。
 2つのサイコロをころがした。1と1。足したら2。
『うっ。ピンゾロ…、Des-dur…』
 変ニ長調。最も簡単な音階と分散和音である。普段ならスラスラ弾けて当たり前。しかし、まったく練習していなかった。出る確率が最も低い2の数字。観念して弾き始めた。
 スケール=ユニゾン、なんとかいった。3度、もつれた。6度、ずれた。10度、もつれてずれた。
 アルペジオ=最初から最後までメロメロ。
「ふふふ。なにやってんの…」
 試験室から出てきたところで、確率の説明をした同級生にからかわれた。
「確率、アテにならないわね…」
 私は無言で去って行った。
 次の日。掲示板に張り出し。
『2回生ピアノ科 A スケールとアルペジオ不合格。次の定期試験の後、追試』
 私、一人だけ落ちた。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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