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教員Aその7

 国鉄元町駅は、三宮駅から1キロも離れていない、すぐ西隣の駅だ。が、きらびやかな三宮の駅に比べて、なぜかうらぶれた雰囲気を持つ。大型店が立ち並ぶ三宮に対して、元町近辺は小さな小売店、飲食店が多い。
「お待たせしましたね」
 きっちりと約束した時間に、校長はやってきた。顔は知らないはずなのに、いきなり挨拶をされた。
「しっかりした、男性教諭を音楽科にほしいなと思っていたところなんですよ」
 ずっと笑顔。笑い顔が素顔なのか、作っているのか…。
「一応、成績証明書と卒業見込み証明書をお持ちしましたが…」
「え?それは、ご丁寧に、お預かりします」
 どこまでも、丁寧な校長であった。
「井内と言います。よろしく。一応、私学の共通採用試験を受けてくださいね。いや、形だけです。それと、音楽科の卒業演奏会があるんです。いらっしゃいませんか」
 年上の、しかも立場が上の人間にこれだけ丁寧にしゃべられると、何か違和感を感じる。私は、試験を受ける事と演奏会を聴きに行く事を約束して別れた。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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