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楽聖B その1

「ルーちゃん、コーヒーにミルク、砂糖は?」
 パパハイドンはBに訊ねた。
「先生、ボクはブラックで…」
 Bは、先日読んだ『コーヒーの正しいいれ方と飲み方』という本の内容を思い出していた。
『コーヒーはブラックで飲むのがよろし。クリーム、砂糖を入れるなんて女子供のすること…』
「ふーん。ルーちゃん、わかってないね。コーヒーはミルクと砂糖を入れて完成した味になるんだよ。まぁ、田舎にはクリームなんてなかったか」
「あの、最近太り気味なもんで…」
「はぁ?ルーちゃん、22才だよね。そんな、スタイルを気にするような年じゃーないじゃん。変ってるぅ」
 パパハイドンはBに半分馬鹿にしたようなしゃべりかたをした。
『ふん。変わってて結構。才能の薄い常識人より天才のほうが価値があるねん』
 Bはだまってブラックコーヒーを飲んだ。
 ここは音楽の都ウイーンのカフェ。生まれ故郷のボンとは比較にならない大都会だ。だいたい、ボンにはハイドン先生ご指摘通り、カフェなどなかった。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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