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グラスの雫№6 ブラックニッカその11

 楽器の演奏者は弾く、もしくは吹く技術を持たないと話にならない。といって、音符の長さや音程を正しく奏するだけでも意味がない。
「演奏家は創造力が必要」
 ロマン派の作曲家であり現代ピアノ奏法の大師範、フランツ・リストの言葉である。ここに大きな意味が隠されている。つまり、演奏家は作曲力が必要だと言っている。作曲力とは音符を並べて曲を作る能力を言っているのではない。曲に隠されたアイデア、オリジナリティー、感覚、感情を理解して、己のセンス、知性、教養で再構築する力の事である。
「生演奏を聴かないと正確な判断はできないと思うのですが、ルービンシュタイン先生の演奏で、私の心が動かされた事はありません。これは、私にルービンシュタインの演奏を理解する能力がないとも言えます」
 私は藤田氏に正直な印象を話した。
「マスター、音楽に理解能力が必要なんでしょうか?感覚で聴いてはいけないのですか?」
「いえ。音楽は感情感覚芸術ですね。演奏を聴いて理解すると言うのは私が間違っていました。言い方を変えればルービンシュタインの演奏は私の肌にあわないのかもしれません」
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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