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グラスの雫№5 真鶴その31

 万膳氏と宿里氏はかめ壷仕込みに一工夫加えた。1次もろみの麹と酵母の発酵にふかした芋を加えて2次もろみになる。古典的なかめ壷仕込みはそのまま1次の壷を使う。丁寧な蔵は、2次用の瓶を使う。しかし、この方法だと、芋がうまく全部溶けきらない。ようするに、壷の中に芋が残ってしまう。万膳氏と宿里氏はここで一工夫する。1次もろみに芋を加えるのをステンレスタンクで行う。だいたいかめ壷3個分。そうしておいて、うまく芋が溶けてからもう一度2次用のかめ壷に移す。一手間かかってしまうがこの方が芋を無駄なく使えるのだ。
「新しく、壷を見つけるのは大変だったでしょう?」
 藤枝氏が萬膳の仕込が終わった夜に万膳氏に質問した。
「このかめ壷は出所をすべて把握しています」
「どこにあったかわからないとだめなんですか?」
「ううむ。だめかどうかはわからないけど…、使わなくなったかめ壷、後は何に使われるか、藤枝さん、わかる?」
 今度は万膳氏がたずねた。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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