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グラスの雫№4 黒糖焼酎その9

「だったら、あげるわ。いい焼酎あるの」
 ヒロのママはそういって、ご自分の喫茶店に取りに戻って下さった。
「親戚が、徳之島で焼酎作ってるの。評判いいのよ」
 四角いインク瓶のような陶器の容器。色はくすんだ茶色、レンガ色というのか。ラベル
に大きく奄美と書いてある。
「古い焼酎らしいわ。5年とか言ってたかしら。飲でみて」
 ショットグラスに注いだ。透明。香りが強く立つ。飲むとストレートに甘みを感じる。この黒糖焼酎はうまいな。コクもあるし。
「気に入った?」
 せっかちなママはすぐに答をほしそうにこちらをのぞきこんでいる。
「ええ。売れると思います。ストックがないのでしたら、置いといてもらえます?次から買わせていただきます」
「おいしい?」
「はい。美味しいです。気に入りました」
 はたして、今飲んでどのような感想を持つのだろうか。長い間『古酒奄美40度』を飲んでいない。バーを開けて間もない1995年前後の私は素直に何を飲んでもお酒がうまいと思っていた。最近、自分の店に置く商品を吟味するようになった。原材料、品質…。昔の方が良かったという思いはさらさらない。が、白波をがぶ飲みしていた昔の自分が懐かしく思うときがある。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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