AX

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小学校の思い出外伝 きしむ

 中を覗いても薄暗くてよくわかりません。ドアに手を当てると簡単に開きました。ゆっくり全開。木製のドア独特のきしむ音がします。油とほこりの混ざった匂い。しばらく入口で立っていました。が、中に入る勇気はありません。
『誰か呼ぼう。あ、成田を呼ぼう』
 成田は私の自宅の北へ300メーターくらいの上ノ島の市営住宅に住んでいます。彼も自転車を持っているので誘いやすいと思ったんです。
 翌日。
「学校終わったら自転車で遊べへん?」
 私は成田に聞きました。
「ええよ。どこに行くん?」
「庄下川に人がいない工場があるねん。入口も壊れてて入れるみたい。ぼく一人だと入るのが恐いねん」
「え?何かいそうなんか?」
「わからん。でも…」
 でも…の続きが多すぎて説明できません。見つかったら怒られそう、暗いので危なそう、お化けが出そう、入って出られなかったら…。
「わかった。泉、俺は家で待ってるから誘いに来いや」
 ほっ。成田と二人ならなんとかなりそう。私は放課後が楽しみになってきました。
スポンサーサイト

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

higemaster

  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。