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バー物語(フィクション)№162

 「まーまー、お座りください」
 マスターが学に話しかける。それでも学は動かなかった。日本学園てそんなに上下関係がきついのか。
 「学君、マスターも困ってるだろ。座れよ」
 学は首をうなだれたままゆっくり座った。
 「………」
 学が私に何か言っている。耳を近づけた。
 「マスター、早く出ましょう」
 私も学に小声でささやいた。
 「あほ。マスターと言うな」
 「あ、すいません。先生、早く出たい…」
 私はあらためて北斗のマスターの顔を眺めた。スキンヘッドにサングラス。目があまり見えないがやさしい目をしていると思う。私には常に物腰が柔らかいし他のお客様にも荒い口をきいているのを見たことがない。トップウインのマスターのほうがよっぽどガラが悪い。
 「ジントニックおかわり」
 学が私の手を引っ張った。
 「せんせい…」
 「わかったわかった。これを飲んだらファミコンして遊んだる。もうちょっと待っとき」
 正行はこれまでのやり取りをニコニコ笑いながら聞いていた。
 「正行くん。ファミコンできる?」
 「は、はい」
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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