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バー物語(フィクション)№132

 エヴァンに頭を下げてからカウンターの中に入った。面白い状況が目に映る。高い段のボトルが数は少ないが助かっている。下の段のボトルがまず落ちて粉々になったのだろう。粉砕したボトルがクッションとなって後から落ちてきた上の棚の洋酒を助けたようだ。
 生ビールをペットボトルに注いだ。誰かが飲むだろう。ペットボトル2本分でなくなった。客席に行って倒れているスツールを一つおこした。腰をかけて3坪のちっぽけな店内を見渡す。西田さんと取り付けたカウンター。びくともしてなかった。壁。予算と時間がなくて取り付けた統一性のない化粧合板。少しのゆがみもなかった。稲葉さんの絵も落ちずに架かっている。すべて木ネジでとめた。床に目をやる。腰を痛めながら這いずり回ってレンガをコンクリートで固めた。時間がかかる素人仕事。結果的に地震に強かった。煙草に火をつけた。キャビンマイルドと洋酒の甘い匂いが身体を包む。指が焼けるまで吸った。
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テーマ : 連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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