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バー物語(フィクション)№102

 「まぁまぁ」
 私はあわてて割ってはいった。
 「国許さん、そんな興奮なさらないで、千秋さん少し横にずれてあげたら…」
 千秋さんはこちらを同じようにジッと見て
 「俺はここで飲みたいんだよ。マスター」
 ぐっ。かわいい顔をしてオレって。
 「くだらねー。マスター、がっかりさせやがるぜ、まったく」
 千秋さんは煙草を灰皿に潰して消した。
 「ふん。帰ってやらー。いくら?」
 千秋さんは長い髪をかきあげながら帰っていった。しばらく沈黙が続いた。バッハのニ短調のチェンバロコンチェルトの第3楽章がその場の空気になじまなく流れていく。
 カチャ。ボッ。ふりむかなくてもわかる。西田氏が持つ聞きなれたジッポーの音。続いてガラムの香り。まっちゃんがガラムを吸い出したようだ。ふりむくとヒーローのマスターもマイルドセブンに火をつけるところだった。コーナーの3人がいっせいに煙草を吸いだした。国許さんはジムビームのライウイスキーを1杯だけ飲んで出て行った。
 「今のはまずいなー。泉さん」
 西田氏がしゃべりかけてきた。
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テーマ : 連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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