AX

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小説・パッションと指揮 その25

 ピアノ協奏曲の演奏は、おおむね2つの形があると私は考える。
 一つは指揮者とピアニストが火花を散らしあって、お互いの自己主張を譲らない。
 まず思い浮かぶのはウラディミール・ホロヴィッツとアルトゥーロ・トスカニーニ:NBC交響楽団の演奏である。曲はチャイコフスキー作曲ピアノ協奏曲第1番。録音は1941年。ニューヨークはカーネギーホール。最初のホルンの出だし。トスカニーニは緊迫感を持った早い目のテンポで表現する。その直後、弦楽器がピアノの入りの前に極端なリタルタンド。指揮者がいやいやリタルダンドをしているのが見え見え。ピアニストがゆっくり弾きたいと言うのでゆっくりしてやったぞ。ほら、どうだ?満足か?と今にも聞こえてきそうだ。しかし、そのテンポより、さらに遅く弾くホロヴィッツであった。最後までお互いの自己主張を曲げず緊迫した音楽が延々と続く。
 これとはまた違う形で、グレン・グールドとレナード・バーンスタイン:ニューヨーク・フィルハーモニックのブラームスのピアノ協奏曲第2番がある。1962年。これもカーネギーホールのライブ。指揮者とピアニストの意見が全く合わない。しかし、コンサートはしなければならない。責任感強いバーンスタインは演奏開始前に聴衆に『今からの演奏の成功、不成功、もしくは不愉快な思いをすることがあえれば、責任はすべてグールド氏にある』と前代未聞のスピーチをした。事実上の敗北宣言である。
 もう一つの形。それは指揮者とピアニストが一つの作品を意思統一しながら完成させていく。
スポンサーサイト

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

higemaster

  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。