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小説・パッションと指揮 その24

 宇宿允人が指揮棒をおろす。
 バリバリとトランペットの大きな破裂音。さっきとは全く違った音の世界が広がる。
『指揮者ってすごい。アドバイス一つでこんなにも違うのか』
 私は素直に驚嘆した。
 音を合わす。響かせる。細部まで聴こえる。
 こういった事とは全く違う次元の話。
 私はこの体験をしていたから今回の指揮者にクレームをつけた。
 実際、ラフマニノフのリハーサルに何の自己主張もオリジナリティーも感じなかったのである。
 
 スヴャトスラフ・リヒテルは日本の聴衆が素晴らしいと、生前言っていた。
 生演奏は、演奏家だけで成立するものではない。ホールの聴衆と一体化されて初めて芸術が具現化されると主張する。
 これを拒否したのが、グレン・グールド。自分の中に完成された音楽は即興性も瞬間的なインスピレーションも拒否したピアニストである。
 この対比的な二人のピアニストが互いに尊敬しあったのは不思議な話であった。
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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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