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小説・パッションと指揮 その15

 ラフマニノフが終わって万雷の拍手の後、江里はアンコールに答えた。同じ作曲家の「ヴォカリーズ」。
 ヴォカリーズは歌詞のない歌曲である。その美しい調べから様々な楽器に編曲され、たびたび演奏される人気曲。江里が弾いたのはハンガリーのピアニスト=ゾルターン・コチシュが編曲したものであった。
 
 「イズミさーん」
 私の師匠であるアゴナシュ・ジョウルジ先生は私の事を常に「イズミさーん」と呼んでいた。
「ゾルターン・コチシュ?ちがうー。コチシュ・ゾルターン」
 ハンガリーでは日本と同じく、姓名の順で表記する。
「コチシュ・ゾルターンは天才」アゴナシュ先生はそう言っていた。
 アゴナシュ先生には1981年から1994年まで13年間習った。最初にレッスンに行った時、見本として、ショパンのエチュードを楽譜の指示するテンポで弾いて下さった。ショパンのエチュードは弾き方さえわかればだれでも弾ける。アゴナシュ先生は常々そうおっしゃっていた。
 
 江里が弾くコチシュ編曲のヴォカリーズを聴いて懐かしく生前の師匠を思い出す。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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