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小説・パッションと指揮 その5

 第2楽章が始まる。
「バランスは?」
「聞こえてる?」
「タイミングは?」
 客席にいるオーケストラのスタッフにステージから何度も聞く指揮者。
 スタッフは丸やバツを腕を使って指揮者に知らせる。
「音は十分聞こえてるぞ」
 私は大きな声で怒鳴った。
 私の座っている位置は客席1階の真ん中中央。普通、招待客が着席する。最も良い席と思われている場所だ。だが、響き自体は2階や3階が良い。ほとんどのホールで例外なく。
「そんなことを気にせずにもっと音楽的なことをしなさい」
 続けて叫んだ。
「あ、はい」
 指揮者は反論せず、素直に返事した。
『あら、怒らない…』
 私は少し拍子抜けした。が、事態は好転せず。相変わらずホールの響きとバランスを気にし続ける指揮者。
 開いた口がふさがらないとはこういう時に使うのか。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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