小説・菜その172
「どこかで働いたことある?」
「はい。フレンチで働きました」
「ラタトゥイユって知ってる?」
ラタトゥイユは采の得意料理である。マスター氏は采に野菜を正確にきっちりときざむように常に注意されていた。思えばラタトゥイユはマスター氏にとって苦々しく面倒くさい印象の料理である。
「いえ、聞いたことありそうな…」
「知らんの?」
「はい…」
「馬鹿じゃないの?」
「ふふふ。はい、馬鹿なんです」
答えて笑っている由起子。
「じゃー、明日から働いて」
「え?いいんですか?」
「6時ね。6時にここに来て働く」
履歴書も持ってくるように伝えて別れた。
『おもしろい、使える使える』
満足げにうなずきながら階段を昇っていくマスター氏であった。
「はい。フレンチで働きました」
「ラタトゥイユって知ってる?」
ラタトゥイユは采の得意料理である。マスター氏は采に野菜を正確にきっちりときざむように常に注意されていた。思えばラタトゥイユはマスター氏にとって苦々しく面倒くさい印象の料理である。
「いえ、聞いたことありそうな…」
「知らんの?」
「はい…」
「馬鹿じゃないの?」
「ふふふ。はい、馬鹿なんです」
答えて笑っている由起子。
「じゃー、明日から働いて」
「え?いいんですか?」
「6時ね。6時にここに来て働く」
履歴書も持ってくるように伝えて別れた。
『おもしろい、使える使える』
満足げにうなずきながら階段を昇っていくマスター氏であった。
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