AX

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小説・菜その154

 腕を組んで福田さんをにらみつけるオーナー氏。
「とにかく、もう少し…」
「いや、待てない」
「では、どうしろと?」
「責任を…」
 一番言ってはいけない言葉。それを言ってしまった。オーナー氏はそこまで追い詰められていたのか、経営者として素人だったのかもしれない。
「あ、はい。わかりました。責任取らせていただきます。短い間でしたが、お世話になりました。ご期待に副えず申し訳ありませんでした」
 福田さんは賢い。このオーナーの言葉を待っていたのである。沈みそうな船、脱出するに限る。
 福田さんは思う。
『読みが違った。このアクタ、予想の半分も人が来ない。これ以上待っても工夫しても無駄。魚のいない海に糸を垂れても釣れないのと同じ。たぶん、この建物はいずれ閑古鳥が鳴いて閉める店、続出…』
 福田さん、下を向いて神妙な態度。
「いや、そこまでは言っておらん」
 人がいいオーナー氏。辞めると言ってる福田さん。本心ではなかろうと思っていた。
スポンサーサイト

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

higemaster

  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。