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小説・菜その123

「倒れたんです、仕事中に」
「はい?倒れた?」
「ええ、それで、2回救急車で運ばれて」
「運ばれて…」
「やめさせられました」
「原因は?なんなの?」
『ふー。めんどくさいわ。もう帰りたい。何を言いたいのかご自分はおっしゃらずにわたしばかり…』
 菜は黙ってジントニックを飲む。少し薄くなって炭酸が弱くなっている。ライムの酸味より苦味が目立ってくる。
『ふーん。ジントニックって時間がたつとこんな味になるんだわ』
「小西さん」
「あ、はい」
「倒れた理由は?言えないの」
『このタイミングでしょうちゃんは煙草に火をつけるのね。私が質問して答えるのが面倒な時、しょうちゃんはいつも煙草に火…』
 しょうちゃんとは今菜がつきあってる同じカフェで働く男である。ギタリストとは別れた。別れたと言うか、新しい女性ができたと言って姿を消した。
「あのう、どうして倒れた理由を言わなければいけないのでしょう?」
 菜は心臓がドキドキしている。こういうシチュエーション、菜は苦手だ。人に逆らっている状態。子供の頃、いや、今でも父親にこういう態度をとるとすぐに殴られる。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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