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小説・菜その24

「おっ。純、早いな。おっと、すみにおけねー、かわいこちゃん連れて、ナンパかぁー。ん?あん?おん?」
 青果店の男がジュンに声をかける。
「うるせー、とうちゃん、カネくれ」
「ほい、10円」
 天井から吊るしているかごから10円玉を取り出す。
「っちゃー。しけてやがんなー。ツレがいるんだぜ。もっと出せや」
「ん。じゃー、あと10円。あわせて20円。無駄にすんなよ。後で返せよ。ん?あん?おん?」
「くすっ」思わずふき出す菜。ジュンの言葉のクセは父親ゆずりなのだ。見ると顔もそっくり。まじまじと二人を見てしまう。
「お譲ちゃん、かわいいね。ジュンよりおじさんの方がいい男だぜ。おじさんとつきあうか?あん?」
「やかーしー。だまれ、だまれ、だまれ。おい、菜、行くぜ」
 純は足早に去っていこうとする。あわてて追いかける菜。しかし、一旦止まって振り返ってジュンの父に深々とお辞儀をする。どこまでも礼儀正しい菜であった。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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