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小説・菜その15

 途中で走り出した菜。思い立ったらブレーキがきかない。
「ただいまー、おかあさま、クッキーが…」
 その日も裁縫をしている和子。ランドセルを背負ったまま部屋に飛び込む。真っ赤な顔をして息を切らしている菜。
「ふふ、クッキーがどうしたの?」
「あ、クッキーを作りたいのです」
「どうして?」
「あ、ぁ…」
 給食を食べてくれている館野にお礼、とは言えない。口ごもってまっすぐに母の顔を見るしかない菜。幼少の頃から言い訳が下手であった。ウソもつけない。ウソは絶対つくな、これも父義昭の口癖。ウソは言えないので黙っているしかない菜。
「じゃー、ご飯の準備が出来たら教えてあげる」
「ありがとうございます」
 大きな声で頭を90度下げる。一般的な親子とは言えない。小西家独特の会話であった。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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