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小説・菜その6

 菜は食べるのが好き。美味しいものが好き。今日は給食がある日。朝からルンルン。
「では、今から給食を食べます」
 本橋の大きな声が教室に響く。
「これ、そこ、かってにパンをかじらない。いただきます、を言ってから」
 相変わらず、教室は落ち着きがない。本橋のガラの悪さは児童には効果が薄いようだ。必然的にいつも大声を出す。児童は大声に慣れる。悪循環。
「いただきます」
「いただきまーすっ」
 牛乳から、パンから、おかずから…、それぞれ自由に食べだす児童。
「かみさま、いただきます。みんなとお食事できることを感謝します」
 小さな声でつぶやく菜。菜の母はクリスチャンだった。日曜日に母と教会に行くのは楽しかった。教会では歌が多かった。歌も好きだった。
「……」
 パンをかじった菜の口が止まった。
『なに?これ?パン?』
 柔らかなパンに慣れていた菜にとってこのパンは石ころのように硬かった。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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