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フィクション★ハタッチⅡその59

「それは…」
「はい…」
「それは、生徒の投書と決めつけてないか?」
「それしか、ないでしょ。で、先生。態度が…」
「みんなね、ワシが復帰して喜んでたよ。もし、投書に関係する生徒がいたら、不機嫌な態度をとったり、反抗的な行動に出ると思うけど。やっぱり教え子ではないんじゃー…」
「違います。教え子に間違いありません」
「腹立つぐらいの自信やな」
「俺はね、先生。必死で考えてたんですよ。それでもわからなかった。あきらめかけていたんです。水井先生を刺したヤツ。仕返しをしてやると、いつも思っていたんです」
「ふーん。で?」
「今日の昼、女の人、寿司屋の大将に怒って出て行ったでしょ」
「うん」
「何度も言いますが、水井先生が嫌いなら講師控室から出て行けば良いわけで…。それでピーンときたんです。刺したのは間違いない、先生の門下生です」
「でも、態度変わったヤツいないけどなー」
「先生」
「は?」
「こうは考えられないですか?」
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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