校長と父兄との面談が実現するのはその3日後。校長から父兄に対して出た言葉。
『不良教員を公立高校に置くわけにはいかない。が、しかし、父兄からの復職熱望があるという事を考慮しつつ、水井の今後の対応を考える』
科長から水井に電話があったのは、その日の午後である。
「最後のハードル。校長室に明日、来てもらいたい」
「それって?」
「君がどじらない限り、復帰できるはずだ。どう?」
「うーん。感謝に耐えませんなー」
「ふっ。人事みたいに言うなよ。喜べよ」
「はー…」
「きちんとスーツ着て来いよ。ジーパンにTシャツはあかんぞ」
「はー」
「なんか、質問。ある?」
「校長室には私の門下生の親御さん、全員行ったのでしょうか?」
「いや…」
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