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バー物語(フィクション)№16

 「サイドカー頂戴」
 「サイドカーを…」
 鼎のマスターは静かな口調でカクテルの名前を復唱した。まず、レモンを半分スクイーザーで絞る。マーテル、コアントローと続けてシェーカーに無造作に入れた。かち割り氷を放り込む。複雑なそしてかなり早い振り方だった。本で見た上下上下の振り方とは全然違った。最後に大きく上に上げて一気にカクテルグラスに注ぐ。全部入れてすりきりいっぱい。
 「二口半」思いながら一気に飲んでしまった。
 うまい。こんなにショートカクテルが美味いものだとは知らなかった。京都にグラスホッパーという大きなバーがあった。そこでも私はカラフルなカクテルを飲んだ事があったにはあった。まずかった。カクテルは美味しくないものだと認識していた。
 「お代わり」
 「はいよ」
 2杯目はゆっくり飲んだ。泣きたくなるほど美味かった。カクテルにはまっていく自分がそこにいた。
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テーマ : 連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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