教員Aその212
国鉄姫路駅へは中華料理屋さんから歩いて5分ほど。生徒のほとんどは定期で入ることが出来る。定期のない者は入場券を買った。中華料理もおごってもらって、切符までいただいた。何か体がこそばゆい。神戸大阪方面行きの乗り場に着く。出発まで10分程。
「せんせ、あのー…」
今までほとんど会話を交わしたことのないおとなしい子が口を開く。
「ん?なんです?」
「せんせ、やめてどこ行くん?」
「は?言ってなかったっけ?」
「うん。せんせ、辞めるって話のあった時、言わなかったよ」
一番触れられたくない話題が最後になって…。
「そうだ。うちら、聞いてなかったね。先生、どちらに行かれるんですか?」
全員が私の顔をのぞきこむ。
「せんせ、あのー…」
今までほとんど会話を交わしたことのないおとなしい子が口を開く。
「ん?なんです?」
「せんせ、やめてどこ行くん?」
「は?言ってなかったっけ?」
「うん。せんせ、辞めるって話のあった時、言わなかったよ」
一番触れられたくない話題が最後になって…。
「そうだ。うちら、聞いてなかったね。先生、どちらに行かれるんですか?」
全員が私の顔をのぞきこむ。
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