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教員Aその127

 夏休み入ってすぐ、自宅に母親から電話があった。
「A先生のおっしゃったとおりを、歌の先生に言いました。京都芸大受験してもいいと言われました」
「よかったですね」
「でも、受験指導はしませんとも言われました」
「へー、それはそれは…。かえって良かったんではないですか」
「え?何故です?」
「まー、あれですわ。あれ。察してくださいよ」
「よくわかりませんが」
「私が歌を見ましょう」
「はぁ?A先生がー?」
「はい。いくらなんでも学校では見れないので家に来てくださいます?」
「あのー、それはいいのですが、A先生、ピアノがご専門ではなかったですか?」
「そうですよ」
「声楽のご経験も?」
「ありますよ。私の歌は専門家も逃げ出すぐらいの実力です」
「……」
 母親は明らかに不信感を持っている。
「先生、受験する以上、合格を目指したいのですが…」
「大丈夫。まかせなさい」
 物心ついた時から何とかなる主義。それにはったりも教育には必要だ。電話を切ってからごそごそと初心者向けテキストを押入れから引っ張り出した。イタリア古典歌曲集、懐かしい。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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先生、お久しぶりぶり。

夢のような連休も、夢のように消えていきました。。。

教員A、変わらず、おもしろいですね♪

【はったりも教育には必要だ】
 う~ん、確かに!?
いい意味でのはったり、とても重要です。
・・・深いですね~。

思わず、自分の受験の時、先生に見ていただいたレッスンを思い出しました。
コールユーブンゲンに書かれた『オンチ』の文字、まだ残っています(-"-)

オンチ

大きい黒さん、オンチではなかったのを記憶してます。コールユーブンゲンに書いた『オンチ』は、試験に出る確率が高い歌だと思って書き込んだものと思います。何回も練習してねという意味ですわ。

先生、ありがとうございます(^^ゞ

ほんとですかー!?

ずーーーっと、私は、とんち?ではなく、オンチだと思って、うん十年…。

そういえば・・・、お友達も同じように書かれた・・・と、言っていたような(^u^)

この頃、って 人生で一番頑張っていたような…いわゆる、“青春”ってやつかな~♪

夢中で生きていた、っていう。。。しみじみ

私も、としをとったっていうことかしら・・・げっ (>_<)
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higemaster

  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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