AX

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

教員Aその124

「わかった。おかあさんから問い合わせあったらおとうさんとこ、って言えばええねんな」
「そう。お願いします。では」
 どちらが教師かわからない。私は家来のようなあつかいを受けている。
 予告通り、次の日彼女は学校を休んだ。午前中に母親から電話がかかってきた。
「娘、学校に来てます?」
「いいえ」
「昨日から帰ってこないんです」
 携帯電話がない1980年。個別に連絡のつけようがない時代。夜、家にいなくて心配だったろうに母親の声は落ち着いていた。こんなことは何度かあったのかもしれない。
「父親の家に行くと言ってましたよ」
「あ、そうですか。わかりました。安心しました」
 ワケを聞くと最近ご両親は別居したらしい。娘は父親が大好きで寂しかったんだろうと母親が説明した。2、3日で帰ってくるとも言っている。私は別居理由は聞かなかった。聞いてもどうしようもない。
 結局、母親が言ったように生徒は3日で帰ってきた。担任をすると仕事が増えるとはこういったことをさしていたのか。家庭訪問も苦にはならないし、家出の対応もこれといって時間をとられはしない。担任、まだよく理解できない。
スポンサーサイト

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

higemaster

  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。