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教員Aその123

「って、だれ?キミ」
 名前を聞くとまた歌科の生徒。野太い声で歌う大柄な子だ。フィリピン人と日本人のハーフのような彫りの深い顔をしている。といっても、私はフィリピン人と日本人のハーフを見た事ないのだが。どうやら私のクラスの歌科の生徒は、既成のルールに従うのがイヤな連中が多いようだ。退学したがったり、家出したがったり、はたまた掃除時間の変更を提案したり。
「で?どうして家出の予告をするんだ?だまって出て行けばいいでしょ。何かして欲しいのか?」
「あのね、先生」
「なんじゃ?」
「おかあさん、母から私を知らないかと聞いてくると思うんです」
「で?」
「父親の家と言ってください」
「ちょっと待て。何で先に母親に言わない?言って家を出ればいいでしょ」
「先生、意外と頭悪いね」
「なんでやねん」
「さっきだまって家を出ればいいと言ったやん。どっちなん?」
 う。言葉に詰まってしまった。
 IQ。彼女達は1年生の時にIQテストを受けている。140以上の生徒がクラスに3人いた。100で普通。それ以上だと頭の回転が速いとされている。電話の彼女は140以上のIQの持ち主。普段から口答えのスピードが尋常ではない。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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