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教員Aその117

「他に何かありますか?」
 職員会議の〆のお決まりのセリフを発したのは司会進行係りの杉谷先生。彼は次期教頭と目されている。
「はい。あります」
「はい。高野先生、どうぞ」
 高野先生はやや立派な体格をした中年女性。美化関係の責任者である。
「2年M組の花瓶の水が腐っているとの報告がありました。担任の先生は注意して下さい。それと掃除監督も徹底してお願いします」
「はい。M科の担任は…、っとA先生、どうぞ」
 私はゆっくり立った。
「はい。注意します。先週も佐藤先生に掃除監督きちんとしろとのご指摘をいただきました。が、花瓶の水が腐っているのでしたら、その場で水の交換を命じればいいと思うんですが」
「何言ってるの」
 大声を出した高野先生。黒い眼鏡の奥にある大きな目玉が燃えている。その隣に座っている体育の女性教員の小塚先生が続いて怒鳴った。
「きっちりしないとダメでしょう」
「水が腐ってるくらいで…ふふ」
 私は座ったままつぶやいた。
「あんたねー」
 二人は金切り声に変わった。
「まー、まー」
 杉谷先生が収めにかかる。
「A先生、教室の美化に勤めるようにお願いします。という事で他に?なければ終わります。では山田先生」
 山田先生が本日の議事録を読み上げる。それが済むと校長のお祈りで終わり。
『ふー。やれやれ。しかし平和な学校だ』
 私は苦笑いしながら会議室を出た。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

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花瓶の水・・・(-_-;)

先生、お久しぶりです!
教員Aは毎日、欠かさず読ませていただいています(火曜日がさびしいですが…でも、先生も一日ぐらい休みがないと大変ですよね)

花瓶の水が腐っている!?ぐらい?で、職員会議の話題になるとは…驚きです(しかも、けっこうヒートアップしている…笑)

先生がおっしゃるように、本当にのどかな学校なんですね…(^^ゞ

でも、それ以上に、感心するのは、教員Aの落ち着いた冷静な対処です。
とても、大学を出て数年(まだ2年目でしたっけ)とは思えない貫禄です!!

ますます、楽しみな教員Aです(^-^)

実は…

大きい黒さん、毎度コメントありがとうございます。
実はもっと細かい事を気にする学校でした。でも、あまり書いていくとばかばかしくなるのでピックアップしています。それと、教員Aは落ち着いた対処なんてできてません。なーんも言えないので苦笑いするしかなかったんです。とほほ。
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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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