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小説・菜その86

 継母和子のおかげで菜は友人関係に積極性が出てきた。本来は活発な子供であった。それが、給食の時間の苦痛、こわい担任本橋先生の影響で、地味な性格になっていったと言える。継母和子は菜の持つ明るいキャラクターの引き出しに成功した。
 そして菜は惚れやすい性格を持っているのかもしれない。あれほどジュンが好きだったのに、今、吉田君を意識している。サッカーの応援、見学は吉田君を見に行っているだけであった。吉田君が活躍すれば楽しい、うれしい菜。試合の勝ち負けはまったく興味のない菜であった。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

宝塚市交響楽団 第48回定期演奏会

宝塚市交響楽団 第48回定期演奏会
2010年11月28日(日) 14時
会場:いたみホール
指揮:金 洪才(キム ホンジェ)
曲目:
ムソルグスキー:禿山の一夜
ビゼー:交響曲ハ長調
ボロディン:交響曲第2番 ロ短調

ムソルグスキー:禿山の一夜
幼稚な曲ではあるがたまには、いいかもというレベルの曲。わざわざ聴くほどの曲ではない。中学校、高校の吹奏楽部のコンクールレベルの曲。金氏は交通整理が上手。過激な動きは一切なくオーケストラをドライブしていく。宝塚市交響楽団も応えようとしていた。いつもの定演とは一味違う。

ビゼー:交響曲ハ長調
深刻さからは無縁の曲。さすが天才、習作レベルからこのように立派なシンフォニーを書くなんて、とか巷では言われているが、つまらない曲である。この作曲家が後年殺人事件をテーマにしたオペラを書くんだからわからない。しかし、こういった作品の積み重ねで「カルメン」が出来たと言えないこともない。今日の宝塚市交響楽団は、よく鳴っている。金氏は塚響の良い部分を引き出し、あかんとこを目立たせないのがうまい。

ボロディン:交響曲第2番 ロ短調
出だしは何やら東映の怪獣映画のBGMような音楽。弦楽四重奏曲によく似た一節があったが、聴いていて楽しい曲ではない。心が動かない。アマチュアオーケストラである以上、実験的なアプローチ、チャレンジは必要だろうが、今日のようなプログラムはもうやめて欲しい。金先生がもったいない。超絶的な技能を堪能できる(たとえば純子氏)集団なら良いが、えっちらおっちらではこちらも疲れる。1曲で良い。優れた作品を入れて欲しい。有料である以上、聴衆の身にもなってほしい。次回、プログラムには神経を使っていただきたい。2級品のオンパレード、マスターベーションはつまらん。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

小説・菜その85

 誘拐、墜落、銃撃とアクション3部作の体験を持つ吉田君。クラスでは今や一目置かれる存在になった。日本語も上手になり、持ち前の明るさでクラスをぐいぐい引っ張っていく。菜はジュン以外の男の子には一切感心がなかった。はずなのだが、吉田君が度々、菜の家に来るようになって、いつしかまた好きという感情が生まれてきたようである。
「おかあさん…」
「なんでしょう?」
「最近、吉田君たち、来ないんだけど…」
「最近って、3日前に来たばっかりじゃーないの」
「あ、そうでした」
「だいたい、晴れている時にはあまり来ないでしょ。雨が降ったときに来てくれるのでしょ」
「あ、そうでした」
 菜は継母和子としゃべる。横で聞いていると友達のような会話。
「おかあさん…」
「なんでしょう?」
「今度の試合勝つかしら」
 菜は日曜日にある公式試合や練習試合を応援するのが楽しみになっている。

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

小説・菜その84

「ピストルの乱射があったんだ」
「ぴすとる?映画に出てくるあれかぁ?」
「そう。それも危なかったわ。友達が何人も死んだ」
「おー」
 ため息と感嘆が入り混じったような声。子供たち、吉田君の次の言葉を待っている。
「学校からの帰り道だったんだ。いきなり左と右と道路をはさんで銃撃戦」
「……」
「ボクはパッと身を伏せたんだ。びっくりしてつっぱって動けない友達が流れ玉に当たって…」
「当たって?」
「死んでしまった」
「ほー」
 継母和子は確信する。この子はしゃべっているうちに物語を作っていく子なのだと。

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

小説・菜その83

「奇跡的に助かった少年として新聞に載ったんだよ」
「へー。すごい」とユニゾン。
「テレビは」つっこみが入る。
「テレビにもバンバン出たよ」
『ウソくさいです』継母和子は思う。『やっぱり、なんかおかしい』
「他にもあるよ」
 まだ、ある?そこに集まった子供たちはブラジルってすごい所だと思い出した。
「話そうか?」
「話して、話して」
 おっほん、軽く咳払いをして吉田君の話は続いていく。

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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