AX

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

幼稚な料理その44

「ピアノ教えてください…、ますか?」
 大きい目を伏目がちに言う。
「あのー、できれば、そのー、タダで…」
 ほほう。めずらしい。タダで教えると言ったことはあるけれど、タダで教えろと言われたのは初めてである。
「その代わり、私もここで、タダで働きます」
 働きます、で私の目を直視した。相当変わっている。変人?私も幼いころから変人扱いされてきたがこの女性もその類か。私がとんでもない悪人かもしれない。のに簡単に懐に入ってくる。
「ふっ。ふふふ」
 軽く笑ってしまった。
「おかしいですか?」
「いや、しつれい、失礼」
スポンサーサイト

テーマ : 料理
ジャンル : 趣味・実用

吉川隆弘ピアノリサイタル

2010年4月28日 
於:西宮プレラホール
ベートーヴェン:ソナタ第14番 cis-moll op.27-2「月光」
       :ソナタ第17番 d-moll op.31-2 「テンペスト」
シューマン:謝肉祭
ショパン:バラード1番、ワルツ

 吉川隆弘氏は弊店常連山畑誠氏の東京芸大時代の同級生。
 ベートーヴェンに関しては、イ音(7度、4度、2度の不協和音程)、ドミナンテ→トニカの古典和声の基本の進行に立体的な陰影を強調した演奏でした。年末にこの曲はイタリアからCDとして発売されるらしい。今回も完璧に近い演奏でしたが、今後は破綻と完璧の間をギリギリ潜り抜けるようなスリリングな演奏を期待します。
 後半のシューマンは、彼は、ロマン派が大得意なのかも。のびのびとした中にユーモラスな表現を織り交ぜた演奏でとても楽しめました。ショパンのバラード1番を聴くのは2回目かな。ええなー、軽々と弾けて。うらやましい。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

幼稚な料理その43

 あれこれ自分で選択できるほどのレパートリーも無し。ノクターンの2番と20番と別れの曲を弾いた。弾き終って軽い拍手。お辞儀をしてBGMを流す。スピーカーはタイムドメインのYoshii9。静かに聴き流すには最高のスピーカーだ。迫力と目の前の臨場感を求める向きには不適だが、鼓膜をまったく刺激しない音質と音色。ユニットがフォスター製の8センチフルレンジというのもうれしく懐かしい。高校時代にはスピーカーを何台か自作した。一番出来が良かったのはパイノニアの20センチのフルレンジユニットを使ったやつ。大きな音で鳴らして自己満足していた約30年前。
「お勘定を…」
 約1時間たった。11時を回っている。
「あのー…」
 女性が何か言いたそうにして立ち上がった。

テーマ : 料理
ジャンル : 趣味・実用

幼稚な料理その42

 4人の目に失望の色がありあり。
『おまえかー、おまえが弾くんかぁー』
 目がそのように訴えている。
「なんか聴いていただきましょうか?」
「何を弾いていただけるんですか?」
 若い女性は礼儀正しい言葉遣いをする。良家の子女風。
「はー、まー、適当に」
 人様にお聴かせできるレベルではない。趣味でピアノをしている割にはまーまー上手かな、レベルである。大学卒業後、アゴナシュ先生に10年間師事した。リスト音楽院からモスクワ音楽院に国費留学したハンガリーの俊才だった。彼は目の前で指定されたテンポでショパンのエチュードを軽々と弾いて見せた。
「コンナン、ダレデモ、ヒケルンヤデー」
 おかしな河内弁を使うユーモラスな先生だった。せっかくある程度物にしたピアノの技術。20年近くサボって腕に錆がまとわりついてきしんでいる。
「じゃー、何かお願いします」

テーマ : 料理
ジャンル : 趣味・実用

幼稚な料理その41

 男3人が遅れて入って来た。一見さんの特徴、きょろきょろ見回しながら奥のテーブルに着席。メニューをお持ちする。オーダーはすぐにあった。種類の違うロングカクテルばかり。カクテル作りは時間がかかるが楽しい。私は料理よりも液体を混ぜるのが好きなようだ。楽なのはウイスキーストレート。小さなショットグラスにボトルを傾けるだけ。昔、目指したことがある。ウイスキーストレートがうまい店。今もそのようにしたいのだが、はたして出来ているのかどうかわからない。しかし、実際にある。ストレートを飲んで、まずい、うまいが。あれはどこからくるのか。バカラで出されても不味い店は存在する。一度、科学的に検証したい。ふっ、その気も無いくせに。と、いろいろなことを思いながら出来たカクテル4種類。
「お待たせいたしました」
「ピアノはどなたが?」
 若い女性。目が愛くるしい。笑っている。少し朱がさしている。すでに飲んでいるのか。まー、こんな時間だから当たり前か。
「あー、ワシが、いえ、ワタクシが…」
 店の看板はグランドピアノが大きく書かれている。白黒の看板だが見ようによっては派手な印象を受けるだろう。看板に釣られて入られたのか。
「え?マスターが?」

テーマ : 料理
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

higemaster

  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。