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フィクション★ハタッチⅡその28

 森山に紹介された弁護士は、水井に積極的に動くようにアドヴァイスをする。県の教育委員会に行って現状を確認せよ、とか校長に密に連絡を取れとか。水井はしかし、あまり動きたくはなかった。なんとなく、そんなことをしても事態が好転するとは思わなかったのである。しかし、筆跡鑑定には興味があった。実際、手紙や年賀状の字体を見比べていくと、よく似た筆跡があった。しかし、よく似ているのと同じ筆跡とは意味が違う。府警で鑑定暦ウン十年という鑑定家を弁護士に紹介されたときは、なぞなぞが解けていくのではないかと、水井はワクワクした。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

宝塚市交響楽団第46回定期演奏会

宝塚市交響楽団第46回定期演奏会
2009年11月29日(日)
於:いたみホール
指揮:牧村邦彦
ラヴェル:組曲「クープランの墓」
オネゲル:交響的断章「パシフィック231」
シベリウス:交響曲第5番変ホ長調 作品82

 クープランの墓:原曲のピアノ曲は、よく耳にします。はたしてラヴェルお得意のオーケストレーションは…。一言で、非常に難曲。かなりの練習量と個人的な力量が必要な曲というのがわかります。今回の宝塚市交響楽団の演奏がもう一つであったと申しているのではありません。でも、もう一度、このオーケストラにチャレンジして欲しいと思いました。
 パシフィック231:40年ほど前、私が中学生の時にFM放送で聴いた記憶があります。その当時、鉄人28号が登場するような音楽だなぁ、と思いましたが、今回、改めてその印象が間違いではなかったと再確認いたしました。冗談音楽(失礼)を、マジに演奏する宝塚市交響楽団のメンバーたち。お世辞ではなく非常に楽しめました。パチパチ。
 シベリウス:シベリウス作曲「フィンランディア」はナショナリズムを刺激すると、ロシアから演奏禁止になった曲です。シベリウスはそれほど国民に影響力のある作曲家でした。さて、この交響曲第5番変ホ長調は3楽章連続絵巻のような作品です。シベリウス独特の透明感のある響きは、たぶん弦楽器の皆さんが、がんばられたのでしょう。うまく表現できていました。管打楽器群もがんばってました。ふぁゴットねーちゃん、今回もすばらしいできばえでしたね。
 最後に、今回の定期演奏会、欲を言えば全体的に、もう少し掘り下げた表現が欲しかったですねー。生意気、スンマセン。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

フィクション★ハタッチⅡその27

 世間には、困った人を見るとどうしても力になりたくなる人がいる。よく言えば大変親切、悪く言えばおせっかい。森山久代もそういった人物の一人であった。水井が高校から干されそうになっているのを聞きつけて、自分のことのように心配になった。自身、メゾソプラノ歌手でピアノの方々とはあまり交わりはなかったし、水井とも講師控室で挨拶をする程度であった。森山が直接、水井に力を貸すことには限りがある。彼女は弁護士を紹介したのである。

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ジャンル : 小説・文学

フィクション★ハタッチⅡその26

 ある日の夜、吾妻寿司。東田、水井、音楽科長の3人がヒソヒソと…。
「校長が言うには、投書人物がわかりづらいので動けないだってさ…。水井さん、心当たりねーのか?」
 と、東田。
「犯人、探すなと…。違ったっけ?」
「そうは言っておれない状況だわな。どうする?」
「いろいろ、年賀状とか探して、似ている字があったけど…」
「なんで、それを言わない。誰だ?それ」
「まー、ピアノの先生に似た字が…。でもなー」
 東田と水井の会話を聞いていた科長が口を挟む。
「事実は小説より奇なり。そんなに簡単に見つかるかな?」
「それはそうだけどさー、何とかしないと、本当にズルズルと」
「筆跡鑑定、しよかな」
「はぁ?水井さん、本気?」
「うん。本気。大将、鉄火巻きにパセリ混ぜて巻いて」
 鉄火巻きにパセリ、パセ鉄といって、東田考案の巻き寿司である。水井はこの変わった巻き寿司がことのほか好きであった。
 水井は以前から筆跡鑑定に賭けることにしていた。タイミングを計っていたのである。
 

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

フィクション★ハタッチⅡその25

「それでしたら、校長先生が、調査なさるべきだと思います。たかが、非常勤講師。評判なんてありきたりのものですよ」
「ありきたり?」
「ええ。好かれているか、嫌われているか。厳しいか、優しいか。投書によるとみんながイヤがっていると…。すぐに結論が出るのでは?」
 校長は赤井のアドバイスを実践する。4,5人の教員に音楽科での水井の評判の聞き込みを依頼した。
 結果。生徒からはかなり慕われているのがわかった。同僚からの批判も出ていない。では、あの投書はどこから出てきたのか、理解に苦しむ。生徒に飲酒をさせたことに対する批判、正義感から出た投書なら2通も出さないであろう。水井の評判が悪ければそのまま退職をさせれたものを、調査結果が予想の反対に出てしまった。もうすぐ夏休みに入る。1学期中に結論を出す予定だったが、投書の人物の出方が読めない以上、水井を復職させるわけにはいかない。下手をすると、自分と音楽科長、二人の首が飛んでしまう。

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  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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