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グラスの雫№6 ブラックニッカその4

 藤田氏がしゃべるのは…。他にお客さまがいない時に限られる。自分の事を話されることはまずなかった。たいていが私に対しての質問だった。
「泉さん、天才とはなんでしょう?」
 前振り省略。たいてい、藤田氏は核心から入ってくる。
『天才』。魅力的な言葉だ。スーパーマンに等しい。勉強の天才、スポーツの天才、音楽の天才…。
「時間ではないでしょうか」
「スピード?」
「はい。まずはスピード。普通の人間、もしくは秀才レベルの人がこなす仕事を10分の1以下の時間で仕上げてしまう。しかも完璧に」
「なるほど…。完璧な仕事を、ようするに躊躇や試行錯誤がないのですね」
「ええ。言い換えれば仕事をこなす量も半端ではなくなる」
「で、それらの仕事も記憶している?」
「ええ。忘れられないのでしょうね。記憶しなければという意識もないはずです」
「たとえば?」
「思いつくのでは、身近なピアニストにルービンシュタインがいます」
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

高松宮記念

真鶴のテーマは復活でした。ので、高松宮記念も復活で攻めます。
さて、高松宮記念出走馬でG1馬は…
①スズカフェニックス
⑨フサイチリシャール
の2頭です。復活にふさわしいのは勝から遠ざかっている⑨フサイチリシャール。しかも馬主の関口氏は現在、どうやら資金繰りに困っておられるようです。

枠順は親子丼を示唆しています。
1枠ス、ス
2枠ン、ン、
3枠ニック、リング
4枠ット、ット
5枠シャ、シャ等等
枠順のぞろ目、同厩舎、去年のレースの1着2着。えとせとら…。

ポスターはもぐらたたきよりもセリフが気になります。
「ひとのぶんまでドキドキ」→⑩キンシャサノキセキ?

結論
枠連4-5
馬連ボックス⑤⑦⑧⑨⑩


テーマ : 中央競馬
ジャンル : ギャンブル

グラスの雫№6 ブラックニッカその3

 それからは、男は自分で銘柄を指名せず、私にまかせるようになった。
「何か…、下さい…」
 男はこちかが勝手に選ぶ酒を一切クレーム無しで飲む。だいたい2杯か3杯。
「おかわり」
 珍しく、男は同じ銘柄をおかわりした。
「これは?」
「ブラックニッカです。お気にめしました?」
「甘さが…、よくわかりませんが…」
 男は甘さに特徴があると言いたかったんだろう。
「おきゃくさま、あのー」
「藤田と申します。よろしく…」
 藤田氏はその日はよくしゃべった。

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

グラスの雫№6 ブラックニッカその2

 しかし、男は1週間に一度の割合で来てくださる。ずっと、シーバスとバランタインであった。が、2ヶ月ほどして、棚の上にあるインクビンのような陶器が気になったようである。じっと見ている彼に私は声をかけた。
「このボトルですか?」
「はい…」
「これは焼酎です」
「芋ですか?」
「黒糖焼酎の原酒です。40度あります。飲まれます?」
「はい…」
 私は男がいつもロックで飲むので、かってにロックにした。
「どちらの焼酎です?」
「奄美と書いてありますが、奄美大島ではありません。さらに南にある徳之島です。ご存知で?」
「ええ。鹿児島にいましたから…」

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

グラスの雫№6 ブラックニッカその1

「シーバスを、ダブルで…。ロックで」
 背広を着たその男が来られたのは1995年。阪神淡路大震災直後である。
 バーで語る人は多い。何がうまい、どこそこのバーのカクテルは絶品、あのモルト…云々。
「バランタインを、ダブルで…」
 スコッチが好きなのか、目の前のスコッチがたまたま目に付いただけなのか。
 ロックを2杯、15分程で飲みほされた。男が発した言葉はそれだけである。バーの一般的な語らいがない。語らなくとも何かしゃべりたそうな雰囲気を出される方もおられる。が、その男、その気配すらなかった。深く一礼。お勘定を促しているのがわかる。
 阪急西宮北口の東出口を出てすぐの所に私のバーはあった。路面にあるし、入口の窓は透明なガラス。中が見えるので、安心できるのであろうか。色々な方が気楽に入って来られる。引き続き来られる方もおられるが、一度切りの方のほうが多かった。
 男の飲む早さと杯数の少なさに、きっとひやかしのお客さまだと思っていた。

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ジャンル : 小説・文学

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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