AX

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

グラスの雫№3 梅星その1

「梅酒、造りません?」
 いつも、いきなりだ。「おでんでん」の時もそうだった。
 あの時は、
「田植えしに行きません?」
 だった。
 2005年の6月。藤枝肇は私にオリジナル梅酒を造ろうと誘った。
 藤枝肇、苗字も名前もきれいだ。性格は名前どおりきわめて清純。うぶというより、ガキに近い。私の人生で彼に会えたのは非常に大きい。人生に幅が出来たといっても過言ではない。
「ああ。行きましょう」
 私は彼の誘いを断ったことがない。断りたくない。きっと、面白い世界を見せてくれる、そんな期待を抱かせるキャラクターを持つ藤枝肇。
 
スポンサーサイト

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

吉川隆弘ピアノリサイタル

2007年11月27日於:神戸産業振興センターハーバーホール
プログラム
モーツァルト:ソナタ第14番ハ短調KV.457
ショパン:序奏とロンド変ホ長調Op.16
     バラードト短調Op.23
シューマン:3つの幻想小曲集Op.111
      トッカータハ長調Op.7
リスト:「アイーダ」より巫女たちの踊りと終幕の2重唱
    リゴレット・パラフレーズ
 盛りだくさん意欲的なプログラム。
 ショパンの序奏とロンド変ホ長調はホロヴィッツをはじめテクニシャンがよく取り上げているそれでもどちらかというと、マイナーな曲です。
 シューマンの3つの幻想小曲集Op.111も名曲ですがほとんど取り上げられることはありません。
 リストの「アイーダ」より巫女たちの踊りと終幕の2重唱も、まず、生演奏では聴く機会はほとんどないといってもいいと思います。
 このように、吉川氏はあまり日の当たらない名曲を今回取り上げました。言い換えれば、お手本の少ない非常に勉強のしづらい曲にスポットライトを当てようとしているのかもしれません。コンサートでこういう曲を弾くのには勇気がいります。彼の積極性にまず拍手を贈りたい。演奏の水準はYさんの言葉を借りましょう。
「すごくうまくなっている。うかうかしておれない。彼はマネーよりピアノの技量向上を選んだ。ボクもがんばる。生活安定よりコンサート活動だ」
 私の近くにいる若い男性ピアニスト二人。彼らを見守っていきたいし、少しでも近づきたいと思っている、私は初老ピアノ愛好家。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

セルゲイ・ザガツキン&田中修二 ラフマニノフの夕べ

2007年11月26日 月曜日 於神戸新聞松方ホール
すべてラフマニノフ
メロディ
エレジー Op.3-1
愛の悲しみ
楽興の時 Op.16~5,6    以上ザガツキン氏

音の絵 Op.33~7,8
    Op.39~5,8,9   以上田中修二氏
                    
交響的舞曲 作品45(2台のピアノ)
          ザガツキン氏と田中修二氏
 
 田中修二氏はこのブログに何回かご登場いただいてる関西を代表するピアニストです。ザガツキン氏はロシア人。現在神戸女学院で客員教授をなさっています。ザガツキン氏のトップウインでのエピソードをひとつ。
ザガツキン氏「ウオッカ下さい」
泉『ロシア人だからな。シングルはすぐなくなるだろう。ダブルで出そう』
ザガツキン氏「私はロシア人。こんなに少なくウオッカを入れないで下さい」
泉『ひぇー。では、ロックグラスでなみなみと…。これなら文句あるまい』
ザガツキン氏「おかわり下さい」「おかわり下さい」「おかわり下さい」
 結局、2時間足らずでザガツキン氏はウオッカのボトルをほぼ1本空けてしまったのであった。こんな人知らん。
 で、ザガツキン氏のラフマニノフ。味わい深く、音色豊富、情熱ありのクールさありの。立体的な演奏とはこういうのだという見本のような演奏でした。
 一方、田中修二氏。かつての豪腕ピアニストが、今は年輪を重ねてドルチェをプラス。味わい深い演奏でした。
 このカラーとタイプのまったく違う二人が奏でる交響的舞曲はホロヴィッツとトスカニーニ競演のブラームスの2番のコンチェルトのような、手に汗を握る薄氷踏むスリリングな、聴きごたえのある、重量感たっぷりの演奏でした。また、次の企画を楽しみにしています。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

グラスの雫№2 空の鶴その10

「先ほど、ご自分のところの田んぼとおっしゃいましたが、お近くなんですか?」
「ええ。国道二号線を南に渡ってすぐの所にあります」
 距離で言うと500メーターくらいの所だと西海氏は付け加えた。
「田んぼ、見せていただけます?」
「ええ。今からごらんになりますか?」
「いえいえ。稲穂が実った頃に。よろしいでしょうか?」
「はい。では、来年の秋ですね」
 山田錦と北錦を無農薬で。私は非常に興味を持った。おでんでんは手植えと鎌でかる稲刈り。まさか、空の鶴の田んぼはそのようなことは無いだろう。が、手作りには変りは無い。来秋お目にかかりましょう、約束をして西海酒造を後にした。

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

グラスの雫№2 空の鶴その9

 おでんでんは、お殿田と書く。米は徳島県の佐那河内村の棚田で作られる。ここで作られる米は、江戸時代に阿波藩のお殿様、蜂須賀公へ献上されていた。だから、殿様の田んぼ、お殿田。現在は10代目、つまり、作り始めてから10年経つ。私は2年目から参加させていただいた。最初は30名程の会員が、今や100名近くに増えている。参加者は会費を払って、お米作り。ノーギャラどころか持ち出しの会である。よほど、日本酒と農作業が好きでないと続かない。自分たちの納得のいく無農薬米で厳選された水で酒を造ろうと、生まれた酒。
 初代から7代目までは山田錦、そして8代目からは雄町。10代目のおでんでんは米の磨きが80パーセント。ほとんど磨いていない。昨今、磨きの多い日本酒が好まれるが、おでんでんはその逆を行っている。
「うまい。この酒は良く磨いている。純米吟醸ですね」
 お客さんがおでんでんを飲まれて評する。まったくの間違いなのだがそれぐらいうまい。磨き80の日本酒では日本一の酒質と味を持つ。
 空の鶴はおでんでんと似ていて当然の背景を持っていた。

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

higemaster

  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。