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小学校の思い出外伝 証拠隠滅

 思いついたのが証拠隠滅。飲み干した後のヤクルトの空き瓶を隠そう。私の家の勝手口の横にある南天の木の根っこ。ここは便所の汲み取り口近く。目立たないと思ったのです。私は、ほぼ毎日、礼子ちゃんちのヤクルトを盗みます。美味しいおいしいと飲んでは、せっせと南天の木の下に隠しました。そのうちヤクルトが消えてしまうと、近所で話題に上りました。他の家のヤクルトは盗られないのに、礼子ちゃんの家のヤクルトだけが消えてしまいます。しかも1本だけ。盗むのなら2本全部盗めばよいのにと、近所の大人は不思議がりました。
 私は他の家のヤクルトを盗む気はさらさらありません。美味しいのは礼子ちゃんが飲んでいるヤクルトだと思っていたのです。しかも2本もいりません。1本で十分です。
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テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

小学校の思い出外伝 ヤクルト

 べったんが男同士の遊びなら、なわとび、かごめかごめ、下駄隠しは男女混合の遊びでした。
 家の斜め向かいに礼子ちゃんという身体の大きな女の子がいました。気に入らないことがあるとすぐに暴力を振るって、私はどぶによく落とされました。男女混合の遊びはその子が仕切ってました。その女の子の家で大変美味しい飲み物をいただきました。それがヤクルトです。ある日ヤクルトが新聞入れの中に配達されるのを発見しました。何も考えずにキャップを取ってちゅぅーっと飲み干しました。うまい。やっぱりヤクルトはうまい。感心しつつ、ふと気づきます。これは、ばれたらやばいのではないかしら。礼子ちゃんの家の新聞入れにあるという事は礼子ちゃんの物?まずい。かんかんになって怒る礼子ちゃんの顔が想像できます。どぶにまた投げ飛ばされてしまいます。

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小学校の思い出外伝 ロバのパン屋

 紙芝居と並んで楽しみにしていたのがロバのパン屋です。音楽と共にロバが馬車を牽いてきます。本当にロバであったのか、わかりませんが。チンカラリン、チンカラリンと歌が聴こえてくると母と一緒に外に飛び出したものです。私は、蒸しパンしか買った記憶がありません。他にも種類があったのでしょうか。その蒸しパンを買うよりも、馬を見るのが好きでした。この時に馬を身近に感じて親しみを覚えたので、今も競馬にはまっているのかもしれません。
 田んぼを耕す牛、ミルクを出す山羊、養豚場、塚口にあった養鶏場、そしてロバのパン屋さん。昔は愛玩動物ではなく生活に密着した家畜がたくさんいました。しかし、テレビと自動車の普及、生活道路の舗装でいつの間にか紙芝居もロバのパン屋も姿を消す事になります。

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小学校の思い出外伝 べったん

 もちろん、紙芝居のおじさんは、ボランティアをしているわけではありません。収入源は水飴です。半分に割ったハマグリ?の貝殻に水飴が入っています。それを子供は1本の割り箸でこねて食べます。食べ終わってから何枚かのハマグリの頭をおじさんに持って行きますとべったんと交換してくれます。
 べったん、標準語ではめんこと言います。子供の知恵でしょう。べったんにロウを塗りつけて強くして勝負するのがはやりました。2枚のべったんを重ねて張り合せる子供もいます。地面に置いたベッタンを裏返す遊びですので重いのが有利です。が、2枚重ねは私たちの間では禁止になりました。ヴァリエーションとしては階段を使って相手のべったんを落として勝ち、という遊びもあります。だんだん主流は、こちらの方に移りました。私は階段から落とすのが得意だったようで、カルピスの空き箱いっぱいになったカラフルなべったんを見ては、うっとりしていました。

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小学校の思い出外伝 紙芝居

 養豚場の手前には寮と呼ばれる建物がありました。木造の長屋。8棟ほどあったでしょうか。父の職場、住友金属系の会社員さんの寮だったと記憶します。その寮の空き地はかなり広く、ボール遊びができる草ぼうぼうのグランドとローラースケートができるコンクリート面がありました。コンクリート面は建物を壊した跡だったのかも知れません。建物入口近くには洗濯場。ねずみ色の石で出来ていました。石に見えてコンクリートだったのかも。そこで、蛇口をひねっての水遊びは大変楽しかった。大活躍したのが紙石鹸。駄菓子屋さんで10枚10円。ピンク色の半透明。泡を出しての遊び、必要もないのに何回も手を洗いました。
 が、その空き地の真打はなんと言っても紙芝居。夕方、紙芝居のおじさんの自転車が近づいてきますと、子供はみんな、遊びをやめて集まりだします。それでは足りないと思ったおじさんは拍子木を鳴らして知らせます。私は拍子木をたたかせてもらうのが楽しみでした。友達数人と近所を回って宣伝しました。ころあいを見て、紙芝居のおじさんは、しわがれた声で臨場感あふれる黄金バットを見せてくれます。迫真の演技に、私たちは息を飲んで架空の世界に入っていくことが出来ました。

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  • Author:higemaster
  • 桜咲くころ=淡路島の地鶏焼きをメインに熊本直送馬刺し、鹿児島の親鶏、黒毛和牛のてっちゃん、ほか、おいしい一品料理を楽しめます。また、日本酒、焼酎、ワインがリーズナブルに楽しめます。
    ピアノバー・トップウイン=1935年製の古いスタインウェイのグランドピアノがたまに鳴ります。ワインを中心にカクテル、シングルモルト、日本酒、焼酎等できるだけ品質の高いお飲みものをそろえるように努力いたしております。
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