フィクション★ハタッチⅡその58
水井は、中畑の言いたいことが理解できた。2通も投書をして、教員復帰を妨げようとした人物。それは、水井門下生に他ならない。
「ハタッチよ。誰かなぁ」
「俺にはわかりません。でも、先生の指導がきつすぎて、レッスンをこれ以上受けるのが死ぬほどイヤだった子ではないんですか?」
「そんなん、おったかなー」
「先生が、2学期途中で学校に戻ってきて、態度がおかしかった生徒、いませんでした?」
中畑の質問に水井は即答できなかった。水井自分が一番避けたい、信じたくない方向に向かっている。沈黙は30分にわたった。
「ハタッチよ。誰かなぁ」
「俺にはわかりません。でも、先生の指導がきつすぎて、レッスンをこれ以上受けるのが死ぬほどイヤだった子ではないんですか?」
「そんなん、おったかなー」
「先生が、2学期途中で学校に戻ってきて、態度がおかしかった生徒、いませんでした?」
中畑の質問に水井は即答できなかった。水井自分が一番避けたい、信じたくない方向に向かっている。沈黙は30分にわたった。